[ テーマ: ブログ ]
2012年1月17日18:43:00
当然かもしれませんが、年齢が高くなるほど病気の方が多くなります。
その中でも停年退職前後がとても多いです。
風邪や糖尿病のことではなく、重症の病気が起こるのです。
いわゆる悪性腫瘍やそれに近い病気です。
これは統計ではなく、私が診療を通しての感じです。
早ければ18歳から働きはじめ、60歳くらいで退職になります。
40年間、家族のため、会社のため、自分のため、世の中のために懸命に
働いてきました。あとは残された人生、少しは趣味や娯楽を通して
楽しい生活を送るはずでした。
それがこんなはずではなかったのに・・・
退職直後、めまいがするので病院に行ったら、慢性リンパ性白血病といわれた。
退職3ヶ月後、胃の調子が悪いので病院に行ったら、悪性リンパ腫といわれた。
退職半年後、お腹がふくれるので病院に行ったら、腹膜偽粘液腫といわれた。
そして停年間際の人間ドックで、胃ガンだといわれた。
こんな重大な話がとても多いのです。
40年の長きに亘って身体をどれほど酷使してきたことか!
もうあと少しで停年、もうちょっとで仕事から解放される!
ああ、やっと停年だ、やれやれと・・。
この状況から察するに、
この40年の間にもう十分に病気が出るだけの身体になっていたのです。
それが、もうちょっと、もうちょっという気力だけが、病気の体を支えていたのです。
自分の体を病気にさせない力を”自己防御力”といいますが、
これが40年間のストレスと過労とでとても弱くなっていたのです。
本来なら既に病気が出てもおかしくないのですが、
私たちには、常に「やらねばならない!」という「気持ち」が付きまといます。
これが病気の発症を抑えていたのです。
だから気持ちの持ち方で、病気を防いだり、病気を治せたりする、いう趣旨の
話がでるのも理解できます。
でも、気持ちだけではもうどうにもならないところまで来ている人が多いのです。
一刻も早く、失われた自己防御力を回復するべきです。
これなくして重大な病気の発症をくい止めることはできません。
また治療することはできません。
それにはどうしても沢山の”電子(でんし)”の供給が要るのです。