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2011年4月10日21:17:00
人はどこに病気が出るのか?
学校を卒業したての私には、患者さんを治療しても治療しても全く良くならない
ことに、エ~どうして?という気持ちで一杯でした。
あるとき診療しているうちに気づいたのですが、明らかに癌があるというのに
血液検査に全く異常が無いのです。おまけに腫瘍マーカーと言われる項目も
異常なしです。
病気って重病ならせめても血液に異常が現われてもいいのでは?
変だね~。
そんな悶々とした診療の中で、ところで病気ってどこに出るのかな、と思うように
なっていました。
後になってよく考えてみると、学校のとき癌患者さんの病理標本は細胞の
変化がとても特徴的でした。
その内、つじつまの合わない病気に遭遇しては、これは癌患者さん
だけでなくどんな病気でも細胞に異常があるんだろうと、何となくそう思うように
なりました。
今の私にとっては当たり前のようですが、10年前は日常的に細胞をすぐに調べ
られる方法はなかったのです。どこにも。
でも自分で恐る恐る(本当にこんなんでいいんかな?という自信のない気持ち)
細胞内検査を作ってきて、いまではこの検査が病気の根元を診る優れた
検査方法であると確信しています。
人が病気になるのは「細胞」なのです。
だから今病気がある、なしに関わらず、皆さんの細胞の今を診て
病気の出る出ないを判断してほしいです。