2015年4月16日17:14:54
No.651
癌の細胞も、生きている細胞ですから、生きるためにはご飯を食べなけれ
ばなりません。その中でも”糖分”は、癌細胞にとって好まれるご飯です。
正常細胞が、ある時間に1個の糖を摂るとき、癌細胞は10~15個ほど
の糖を摂ります。その性質を利用してPET-CT検査が行われています。
目印を付けた糖を注射して、暫くすると癌のあるところほど、目印の付いた
糖が集まってきます。そこをCT写真に写す。
さて、そうしますと、通常糖を沢山食べますと、癌細胞を育てるようなもので
すから、糖を制限するべき、という考え方があります。
また糖尿病では常に高血糖ですので、糖尿病のコントロールを良好にする
方が良いというのも分かります。
しかし、癌細胞は食餌での糖の存在だけでなく、他にも生きるために様々な
工夫を行っています。究極はオートファジーというシステムを使って、癌細胞
の中の蛋白を分解してエネルギーに変え、生き延びようとします。
結局、食事で糖があってもなくても、いろいろな生き延びる方法を使って、
生きていきます。
実は、食事で糖を沢山摂った場合、体内に”炎症”が起こりやすくなります。
あるいは脂肪など油をとっても、体内で糖に変化するなら、炎症を起こし
やすくなります。炎症は癌細胞の増加を誘導します。
そのようなことから、糖や脂肪の摂取は、可能な範囲で抑えることが望まし
いと思います。ただ食べない!という方法は避けるべきです。
何故なら病気に勝つことはできませんから。