2021年5月30日16:08:12
No.860
ツツジの花が綺麗です。当医院も満開です。
綺麗なツツジの花、花の咲いていない時期も青々と茂った葉、
一年中ツツジのいろいろな顔をみることができます。
こんな綺麗なツツジを維持するためには、きっとツツジにも
努力があるのでしょうね。
人も同じです。一年中健康を保っていける人は、日頃から沢山の
努力をしています。
ところで、
普段、健康の姿でいるときは、健康でいることの大変さは特に
感じていません。むしろ特別のことはしなくても、健康でいること
が当たり前、そういう感じです。
そのためか、いざ病気になってみると、一気に快復へ向かわない
ことへの苛立ちを感じます。
例えば癌になりました。一ヶ月治療しても三ヶ月治療しても
元通りにならないのです・・・・と。
もし健康状態が50年続いていて、それから癌になったとすれば、
今から50年かけて癌を治す、大病ともなれば、それくらいの覚悟
がいります。せめても5年間は養生しなければなりません。
多くの人は、長い時間をかけながら努力して健康を守ってきた
という感覚はないでしょう。
そのためか、いざ病気になった時、病気を治すに際して、時間を
かけて体力を回復させるという考えがありません。
それが治療に迷いをおこします。
どんな治療をしても正解ですが、いろいろな治療法を検索して、
もっと効果的に早く治療できて、苦痛なく早く健康状態に戻れる
方法はないかと調べます。Aの治療から、Bの治療に切り替え、
Cの治療に移行し、さらにDの治療、Eの治療、そしてFの治療と
進んでいる内に、病状はどんどん進行して、気がつけば、
あっと言う間に時間が経っています。
「わたしは、いったい何をやっていたのだろうか・・・・」
治療法の選択に間違いはないと思います。
仕事に対して長期的展望を持つのと同じように、
病気に対しても腰を据えて長期的展望、すなわち如何にして
体力を回復するかの方法を決め、微調整はあるにせよ、
あとは、ひたすら時間をかけ頑張り続けます。
治療の基本的考えに誤りがあると、どれだけ治療しても
なおらないのです。